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  • 2016.11.03 Thursday
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残弾処理射撃練習会 〜クレー射撃スキート〜

 猟期も終わり、駆除に出かけないハンターはしばらく銃を手にしない日が続く。
 そんな折、毎年この時期には「残弾処理」という名目のクレー射撃大会が行われる。
 警察にしてみれば「あまった弾をここで処分してね」というのが本音なのだろうが、私が所有する鹿撃ちのスラッグ弾は、威力がありすぎて射撃場では使用不可(誤射すれば、射撃場に大穴が開いてしまいます)なので、あらたにスキート競技用の9号弾を50発購入する。
 処理するどころか、逆に増えてしまい(笑)

 いつもは、スキートのシングル撃ち(初心者用)で優勝して、調子に乗っていたが、今日はさすがにダブル撃ち(通常の競技)で参加。
 結果は散々・・・
 下から3番目くらいでした(涙) 
鹿撃ちの頭はかなりの高得点を取っており「やっぱり、すごいな」と思わせるのでした。
 ぶっちぎりの最年少なので「本腰入れて、クレーばせんね。国体に出れるよ」と誘われますが、正直、クレー射撃にそこまでの情熱はない。
 やはり、銃は山に持っていって、獲物を捕ってなんぼである。

 「もう、来年あたりは駆除のメンバーに入ってもいいかもね」とうれしいお誘いも受けますが、正直、狩猟期間以外の日曜日は、トライアスロンの練習に当てたいので、今のところ駆除にまで参加したいという願望はない。
 狩猟期間でしたら、なんぼでも付き合いますが。
 ひとつには、私の休みが少なすぎるというのもある。
 週休2日があたりまえの昨今、私は週休1日。
 そのほとんどが、トレーニングか狩猟にあてられる(家族よスマン)
 来年あたり、人をふやして週休2日とれるようにしたいものだ。
  

鹿のヒレ肉、極上!

 つい先日の日曜も、やはり鹿猟に行ってまして(汗
 いろんなアクシデント(猟犬同士が喧嘩。双方負傷)があったのですが、なんだか最近忙しいので、そこは割愛します(笑)
 
 ちなみに、忙しくて更新してないけど、バブルの話、ちゃんと完結させますので…。(最近、あちらこちらからツッコミが…遅筆で申し訳ありません)

 さて、今回の猟で、くじ運良く「ヒレ肉」が当たりました!(鹿は、解体した後、くじで人数分に分けます)
 さて、ヒレ肉とはどこにあるかご存知でしょうか?
 WEBで検索すると「大腰筋のことである。骨盤の内側にあって大腿骨と脊椎骨を結ぶ1対の棒状で結合組織が少ない筋肉であり、非常に柔らかい赤身肉である。一頭の家畜から採れる量がわずかな、最高級の部位とされる」と書かれてます。
 さて、「大腿骨と脊椎骨を結ぶ1対の棒状で結合組織が少ない筋肉」ってどこよ? 訳分かんないですね(笑)

 すごく大雑把に分かりやすく言うと「解体したアバラの下の方(尻の方)に、細く張り付いた棒状の筋肉」です。こっちの方が、分かりやすいでしょ? 
 
 はじめ、このヒレ肉を見たときには、その小ささに驚きました。
 「え、一頭からこんだけしか取れないの?」と、唖然とするくらい細く小さいです。
 まあ、鹿一頭から取れるヒレ肉の量は「ステーキ一人前分」くらいです。
 それを、妻と二人で分けて食べたので、もう二口サイズですよ。
 しかしですね。

 これは美味い! 

 もう、ナイフいらないです。
 口の中で、とろけます。
 特に硬くて癖があるといわれる同じ鹿肉とは思えないほどの柔らかさと旨味!
 「もう鹿はうんざり」と言っていた妻が感激するほどの味です。
 ちなみに、鹿はヒレ肉の次は背ロースが美味いといわれていて、これは結構量があります。こちらも、ステーキにすると美味です。
 一般的に「硬い。臭い」といわれているのは、鹿のモモ肉です。たしかに、ここはかなり煮込まないと硬いです。臭みもあります。
 でも、猟師は自分はヒレ肉と背ロースとレバーだけとって、残りの肉を他の人にあげるので、一般にはなかなか出回りません(ネットで販売していたけど、高っ!)
 鹿肉というと、多くの人が「え〜、硬いし臭いし、牛の方が美味いでしょ」とおっしゃるが、こと背ロースとヒレ肉に関しては、牛に勝るとも劣りません。
 鹿の背ロースなんかは、独特の風味と旨味があって、牛のロースより美味いと思います。
 フランス料理でもシビエと呼ばれ珍重される高級素材である野生の肉。
 ハンターはもっと、この素晴らしさを多くの人に伝えなければならないと思います。
 ハンターの皆様、背ロースばっかり食べてないで、たまには一般の人にも分けてあげましょう(笑)
 え? 私? 私は家族で食べ尽くしてしまいますよ(爆)

犬に追われて、猪あらわる! ようこそ亥年! 〜後編〜

 …犬に追われて、猪あらわる! ようこそ亥年! 〜前編〜よりつづく。


 飛び出してきた影に、すばやく照準を合わせる。
 すると、影は尻尾を振って愛くるしい目で私を見つめた。
 猟犬の「シロ」である。
 その後に続いて、さらに二匹の猟犬が顔を出した。
 三匹の猟犬は、じゃれる様に私の周りをぐるぐる回る。
 左手の谷底の方へ、獣が走り去る気配があった。
 「なんだ、お前ら獲物に逃げられたのか」
 無線が「ガーガー」と不協和音を掻き鳴らす。
 猟犬には、位置を把握するための無線電波がつけられており、その電波が私の無線の妨害電波となるのだ。
 「困ったな、お前らと一緒じゃ、仲間と連絡も取れないよ」
 しかし、猟犬たちは変になついてしまい、私の傍から離れようとしない。
 仕方がないので、共に行き先も知れぬ行進を始める。
 
 20分近く彷徨ったが、仲間と合流する気配なし。
 途中、何度か「山の山頂付近に登ってきてますが、これで道あってますか?」
 と、無線を入れてみるが、応答なし。
 おそらく、妨害電波で届いていないのだろう。
 「いよいよ困ったな。こりゃ、いざとなったらお前ら食料になってもらうからな」
 猟犬たちは、お構いなしに私の周りでじゃれ遊ぶ。
 と、突然、猟犬たちが吠え出し、谷底へ向かって一直線に走り出した。
 「獲物でも見つけたか?」
 弾を装填し、谷底をのぞく。
 すると、眼下はるかに見覚えのあるオレンジの狩猟ベストを着た面々が。
 仲間である。
 「お〜い!」
 手を振って声を上げると、仲間も「お〜い!」と応える。
 
 よかった。遭難だけは免れた。
 
 猟犬たちは、早々と飼い主の下に馳せ参じ、頭をなでてもらっている。
 二足歩行の人間である私は、谷に這いつくばって、時には滑り落ちながら、なんとか仲間の元へたどりつく。
 そこに横たわっていたのは雌鹿。猪は逃したらしい。
 いや〜、それにしても20分近くも、待っていてくれたんですね〜 と、感激したのも束の間。
 「はい」
 と、綱を渡される。見ると、綱の先は鹿の首に巻かれている。
 「なるほど」
 一気に合点がいった。
 無線から聞こえた「こりゃ、大変なことばい」「大変」の正体はこれだったのだ。
 ここは、登山道からはるか登った山頂近く。しかも、谷底。
 そこから中腹近くの車を停めてある場所まで、40キロちかい鹿を延々引きずっていかなければならない。
 そして、私はその力仕事のために呼び出されたわけだ。
 どうりで、20分近くも不平を言わず待っていてくれた訳である。

 綱は、首と後ろ足に巻かれている。
 私が、首に巻かれた綱をひいて鹿を引っ張り、後ろの綱をもった人が舵を取る。
 はっきりいって、引く力はほとんど前。 
 労働配分、圧倒的に前の方が多い。 
 しかし、まぁ、私は新入り。しかも最年少。力仕事ぐらいでしか役に立てない。
 喜んで、綱を引きましょうとも。
 某居酒屋じゃないですけど「はい、よろこんで!」ってなもんですよ。

 鹿の肢体は、時には岩に引っかかり、時には木の幹に引っかかり、なかなか素直に運ばせてくれない。
 谷底から引き上げるたび、全身の筋肉が悲鳴を上げる。
 途中、休憩は入れたものの、結局50分近く引きずっていた。
 「ほぉ〜、坂口君はウインチのごたるな。グイグイひっぱる」と、お褒めの言葉を頂きましたが、こう見えて鉄人(アイアンマン)ですからね。へこたれてはいられません。
 それにしても、きつい。

 ようやく、車を停めてある場所まで引っ張ってきたときには、下着はもちろん、その上のフリースとGパンまでぐっしょり。 
 着替えるために上半身裸になっても、ヒートアップした体には涼しいくらい。
 「よく、原始人がマンモスを狩っている絵があるけど、原始人は車もなしでどうやってマンモスを運んだんだろう」
 なんて、何の役にも立たないことを考えてみたりする。
 解体も新人の仕事なので、先輩が解体するのを傍で補助する。
 獲物は頭数で割って、くじ引きでどの肉を取るかを決める。
 今回は、運良く鹿肉の中でも特に美味とされる「背ロース」が当たった。
 北海道などで駆除に当たるハンターは、自分は「背ロース」だけをもらい、残りの肉は地元でほしがる人にあげるらしい。一般人にはなかなか手に入らない肉だ。
 刺身でも美味ということだが、生で食べる勇気はないので、ステーキで頂く。
 鹿肉固有の肉の硬さもなく、臭みも少なく、かなり美味でした。
 知り合いの方に分けてあげたら、仲間内で寄り合って食べ、みなさんそのおいしさに感激されたそうです。
 あとは、もも肉など、肉の硬い部位をいかにおいしく調理するかが、今後の課題です。
 
 ちなみに、その知り合いの方が、昨日ワインで煮込んだ鹿肉を持ってきてくださり、これはなかなか美味でした。
 今日にでも、残りのもも肉を差し上げて、調理していただこうと思っています。

犬に追われて、猪あらわる! ようこそ亥年! 〜前編〜

 12月31日大晦日。
 世間様は年末年始を迎えるにあたって大忙しの時分に、八郎岳に集いたるハンター7人。
 お互い「あんたも好きやね〜」なんて冷やかしながら、銃の点検を行う。

 今日の猟場は、土井の首中学校から登ったところ。
 登山道らしきものもない、完全に一般からは隔離された山だ。
 入って早々、猛獣用のくくり罠が仕掛けてあり「おいおい、山歩くのも命がけだね」と気を引き締める。

 しかし、今回の猟場は山頂までが遠い。
 とにかく歩く。
 元登山部とはいえ、登山道を歩くのと、獣道を歩くのでは勝手が違う。
 10分も歩くと、息が上がる。私の前を行く頭(カシラ)は、間違いなく60歳を越えている。その体力に脱帽である。
 30分ほど歩いたところで、待ち場に着く。弾庫にスラッグ弾を装填する。安全のため、薬室にはまだ装填しない。
 今回の待ち場は、前回とは違い視界が広い。120度くらい見渡せる。
 ただ、針葉樹林のように細い木が所狭しと乱立している。これでは、木の間を縫って走る獲物をしとめるのは至難の業だろう。
 「六発弾にすればよかったな」 と、後悔する。
 私が装備しているスラッグ弾は通称OOB(ゼロゼロバック)と呼ばれ、散弾銃にもかかわらず、大きな一発の弾が込められたものだ。
 これだと、有効射程範囲はライフルに劣るものの、至近距離(50Mくらい)での殺傷能力はライフルに勝るとも劣らない。事実、この弾なら熊だって仕留められる。
 ただ、樹が乱立した林では、弾が樹に当たったらそれでお終いである。
 それに対して、六発弾は、大粒の弾(スラッグ弾の3分の1程度の大きさの弾)が六発入っており、殺傷能力はスラッグ弾には劣るものの、一発や二発樹に当たっても、他の弾がうまいことすり抜けて獲物に命中する確率が高い。(事実、竹林など、樹が多い山では、六発弾を使うハンターのほうが多い)
 仕方がないので、木と木の間がもっとも広いところを見つけ、その場所に照準をあわせる。鹿が駆けて来たら、その場所まで来るのを待って撃つという寸法だ。
 犬の吼える声が聞こえてきた。
 いつの間にか、猟犬を放っていたらしい。
 無線に耳を澄ませる。
 
 山々の沈黙。
 無音ではない、しかし、無音以上の静けさ。
 沈黙という名の静寂。

 私は、この山の中で息を潜めて獲物を待つ瞬間が、狩猟活動の中で一番好きだ。
 ときおり、目を閉じて風を感じ、大地を感じ、木々の囁きと、山々に生息する生命の気配を感じ取る。
 山々と自分自身が一体になったような感覚。悟りというものを考える。
 修験者が、山にこもる理由が分かる。

 「おい! いま獲物が通ったぞ!」
 静寂を突き破る無線の声。
 「今のは大きかぞ! 猪じゃなかか?!」
 私は、猟犬に追われる猪の姿を想像してみた。
 
 戌(犬)に追われて亥(猪)がやってくる。 

 なんとも出来すぎた話だ。
 思わず苦笑する。
 これはなんとも縁起がいい。ぜひ猪を仕留めて、新年は牡丹鍋とシャレこもう。
 薬室にスラッグ弾を装填し、構える。
 
 しかし、猟犬の声は、一定距離まで近づいたが、それ以上近寄ろうとしない。
 「ぐるぐる回りよるごたっな」
 無線から、状況が伝えられる。
 「すぐ近くまで来よっとけどな」
 直後、ダーン、ダーン、ダーンと、3発立て続けに銃声が響いた。
 「仕留めたか?」
 「いや〜、こりゃ大変なことばい」
 仕留めたらしい仲間が、困ったように悲鳴を上げてる。
 大変なこと? なんだろう? 首をかしげて、無線に耳を澄ます。
 「坂口君」
 「あ、はい」
 はじめて無線で名指しされ、狼狽気味に返事する。
 「今、銃声の聞こえたろ?」
 「はい」
 「銃声のした方に来れるね?」
 「いや〜、無理でしょう。迷う確率大です
 「そうやろうね。でも、ま、何とか来てみんね…ブツッ」そこで無線が切れる。

 あ、否応なしですか。

 というわけで、初めて入った山を、銃声だけを頼りに進む。
 無謀である。
 
 不意に、猟犬の鳴く声が響き渡る。
 声は、だんだん近づいてくる。獣の息遣いまで聞こえてきた。
 「獲物を追って、こっちに来ているのか?」
 すばやく薬室に弾を装填する。
 鳴き声は近づいてくる。
 「猪だったら、どうしよう」
 追われた猪は、猪突猛進の字の如く、向こう見ずに突っ込んでくる。
 弾を外せば、ハンターの身も危険なのだ。 
 銃を握る手に汗がにじむ。
 
 山陰から、不意に黒い影が飛び出してきた。

                      …つづく。
 

ディア・ハンター 〜見習いハンター、鹿猟へ行く〜

 「坂口専務のブログ」のカテゴリー「狩猟」ファンの皆様、お待たせしました。(←いるのか? そんな人)ついに、大物猟に行って参りました。
 「バブルとはなんだったのか 〜その4〜」は執筆中です。少々お待ちください(←普通のブログより、こっちのほうが人気です。更新した日は、アクセス一気に3倍…。嬉しいやら、寂しいやら…複雑)


 12月10日(日)、鹿猟の頭の家に朝7時集合。 
 鴨猟とかだと、朝5時半現地集合とかだから、ずいぶん楽(鴨猟は、朝一が勝負なのです)
 おにぎりとスニッカーズ(大好き)を買い込み、いざ猟場へ。
 鹿猟は、基本追い込み猟だ。
 鹿は、追いかけられると上へ逃げる習性がある(野生動物は、追いかけられたら大抵上へ逃げる)。
 その習性を利用して、山のふもとから猟犬を放ち、その上方を囲うようにハンターを配置する。 
 そうして猟犬に追い立てられてきた鹿を待ち伏せして撃つ、という狩猟法である。
 私自身は獲物を追跡(トレース)して仕留める単独猟を理想としているので、少々信念から外れた猟ではありますが、単独猟するほどの腕がないですからね。まずは、集団猟で腕を磨かなければ。
 集団猟の時は、無線連絡が重要でして、もちろん私も無線を持つ。
 
 今日のメンバーはハンター8人と猟犬2匹。
 結構な人数だ。
 猟場の八郎岳の一斜面を貸切にして囲いを張る。
 私もベテランハンターについていき、待ち場を教えてもらう。
 「あとは、この辺で一番自分が狙いやすいところを探せばいい」
 ということなんで、あたりを散策してみる。
 ちょいと小高い丘があり、そこからだとあたり一面見渡せ、狙いもつけやすかった。
 そこに腰を落ち着け、木の陰に身を潜める。
 弾帯からスラッグ弾を3発取り出し、2発は弾倉へ装填し、一発は人差し指と中指の間に挟んでおく。
 ハンターは、発砲機会がないときに薬室に弾を込めたりしない。
 もし、薬室に弾を込めたままで移動し、転倒でもしたらたちまち暴発するからである。
 獲物が近づき、発砲機会が訪れたとき初めて、指に挟んだ弾を薬室に込めるのだ。
 
 自然の中の静寂。
 無音の静寂よりも、より深い静寂が訪れる。
 ときおり、風に煽られた竹がバサバサと大きな音を立てて葉を揺らす。その音に、思わずビクリとする。
 「葉が揺れる音は、こんなに大きかったのか」と思う。
 待ち場について10分。
 退屈し始めた仲間が、無線で談笑している。
 「そろそろ犬ば放すぞ!」
 頭の無線が入る。
 無線を通してでも、メンバーの緊張が伝わってくる。
 「行け!」の声とともに、犬が放たれる。
 じきに、獲物を見つけ、待ち伏せしている我々のもとに追い立ててくるはずだ…。
 …はずだった。
 
 さらに10分経過。
 「おい、犬どこいった?」
 「なんか、下に降りたごたっぞ」
 「下ぁ? 街に焼酎でも飲みに行ったとね?」
 無線越しの会話に、思わず苦笑する。
 犬の鳴き声がしないということは、まだ獲物を見つけきれないでいるのだ。
 私は、銃を肩にかけ、スニッカーズをかじる。腹が減っては、戦は出来ない。
 ここは人里離れており、舗装道路はもちろん、電線すら視界にない。
 まったく人の手が加えられていない、太古のままの自然がそこにある。
 「昔の人も、こうして獲物を待ち伏せしたのだろうか?」
 ふと、時の流れに想いを馳せる。

 「行ったぞ!」 
 不意に、無線から飛び込んできた声。
 と、同時に、犬の吼える声が聞こえてきた。
 スニッカーズをほうばったまま、薬室にスラッグ弾を装填し、構える。 
 「Aさん! そっち行ったぞ!」 
 Aさんは、私の待ち場のすぐ下に居る。鹿の逃走経路が少しずれたなら、私の待ち場にもくるかもしれない。
 途端に、鼓動が激しくなった。
 体内で、けたたましいほどに鼓動が鳴っている。
 「自分の鼓動は、こんなにも耳障りだったろうか?」と思うほどの音である。
 口が渇き、ほうばったままのスニッカーズを咀嚼(そしゃく)できない。
 
 ダッ・ダーン! 
 立て続けに、2発の銃声が山の斜面を駆け上がってきた。
 Aさんの位置だ。
 「今、誰か撃ったか?」
 「仕留めたか?」
 無線が交差する。
 私も、状況を把握しようと無線のボリュームを上げる。
 と、あれ…?
 無線はキューン…と頼りない音を立てて沈黙する。
 …バッテリー切れである。
 
 「おいおいおい、こんな大事なときに!」
 と、突っ込むが、沈黙した無線機はボケてもくれない。
 「やれやれ」
 と、ため息をつき、頭に携帯で連絡する。
 「すいません、無線のバッテリーが切れたみたいなんですけど」
 「んじゃ、一度降りて来い」
 ってんで、これにて私、戦線離脱。薬室の弾を抜いて銃を担ぐ。
 「結局、鹿は捕れなかったけど、山の中に身をおくのは気持ちいいね」
 と、新鮮な空気を胸いっぱい吸い込んで下山を始める。
 そのときである。
 前夜からの雨でぬかるんだ地面に足を取られ、滑落!

 おおおぉおお! 
 と、天地逆さまになって、でんぐりがえって、もんどりうって、岩に背中から叩きつけられる。
 死んだ! 
 と、思いましたよ、マジで。
 しかし、銃を背中に背負っていたおかげで、膝を怪我した以外は無事。
 銃床には傷が入りましたが、命あってのものだね。
 膝も、歩けないほどではなかったので、なんとか自力で下る。
 このまま下れば、先ほど鹿を撃ったであろうAさんに出会えるはずだった。

 おや? 
 しかし、そこにいたのはBさん。
 「あんた、道間違うとるよ」
 なんと、もと登山部、道に迷っていました。あわや遭難。
 「もうすぐ猟は終わるから、一緒に帰ろう」
 とうことで、しばらくBさんの近くの待ち場で猟が終わるのを待って、一緒に下山。

 しかし、山は怖い。
 登山部の頃は、登山道に沿って歩けばよかったけれど、狩猟は獣道ですからね。
 素人じゃ道見失います。滑落するような場所も歩かないといけないし。
 「狩猟は奥が深いね」
 と、あらためて実感。

 海のスポーツを極めるとサーフィンに行き着くように、山のスポーツを極めると、狩猟に行き着くそうだ。
 私がかぶる猟友会の帽子には「フィールド エキスパート」の文字が。
 山からは、もっともっと学ぶことがあるようです。

 ちなみに、Aさんはみごと獲物を仕留めていて、仲間で分け合って、鹿さんはおいしく頂きました。
 
 

見習いハンター、射撃場へ行く

 行ってまいりました猟友会射撃研修会。
 
 ※写真の右手の山がオレンジ色に染まっているのはクレー皿の残骸です。紅葉ではありません…。

 場所は市内唯一のクレー射撃場、琴の海クレー射撃場。
 「え? 琴の海にクレー射撃場なんてあったっけ?」 
 という、地元の方。
 あるんです。でも、絶対一般の方には分からないようなところにあるんです。
 初めて行ったとき、本気で遭難したと思いましたよ、私は。
 
 まぁ、やはり銃砲と一般社会とは乖離すべきもののようで、下手な隔離病棟より山奥に存在します。(ちょっとした、オフロード車じゃないと厳しいかも…汗)

 そんなところに、市内のハンターが集まるわけですから、なかなか圧巻です。
 人里離れた山奥で、ゴツイ車が何台も集結して、中から銃を手にした男達が次々と現れるのを目の当たりにしたら、ちょっとド肝抜かれると思いますよ。

 射撃研修と言っても、内容はクレー射撃大会。
 琴の海クレーではスキート競技とトラップ競技を行うことが出来る。
 通常、みなさんがイメージするクレー射撃はスキートでしょう(左右から、クレーの皿が飛び出してくる競技です)
 トラップ競技は、足元から飛び出て、遠くへ飛び去るクレーの皿を追い撃ちする競技です(キジ猟の練習になります)

 私は、ごく一般的なスキート競技にエントリー。
 このスキート競技、シングル撃ちとダブル撃ちがある。
 シングル撃ちとは、クレー皿が一枚ずつ飛び出てくる初心者用の撃ち方。
 ダブル撃ちは、クレー皿が一度に二枚飛び出すこともある、スキート競技の一般的なうち方(中級者用)。
 じつは、この射撃研修会には3回目の参加で、過去2回は、ともにシングル撃ちで優勝したオイラ(と、言っても、シングル撃ちするのなんて、4・5人です…)。
 そのことをよく知ってる先輩は「今日はダブル撃ちでいいな?」
 しかし、私、ここしばらく研修会もサボっていて、クレー射撃するのは実に3年ぶり…。
 「いえ、あの、シングル撃ちでお願いします…」

 ってなわけで、もう猟銃を所持して5年目に突入しようと言うのに、いまだシングル撃ち野郎の見習いハンターなのでした。
 今回のシングル撃ちは4人ということで、この4人でラウンドを周る事になる。
 1ラウンド25発を撃って、それを2ラウンドし、合計点で競い合う。

 まず、1ラウンド目。
 これでも、シングル撃ちでは過去2回とも優勝してますからね。
 まぁ、軽く高得点おさめますよって、…あれ? 当たらない。
 これが、笑ってしまうくらい当たらない。
 25発中、もう19発を撃ったというのに、得点ゼロ! 
 「これヤバイっす。マジ、ヤバイっす!」 
 ってなもんで、なんだか銃を操る手先までが震えてくる。
 見学席でも「アイツどうしちゃったの?」みたいなざわめきが…。
 「どうしたっていうの、オイラ。3年振りとはいえ、これじゃ初めてクレーやったときより、だいぶヒドイよ」
 もう、あせりまくりである。
 結局、25発中、的中3点…。
 はっきりいって、これが猟銃免許取るときの射撃講習会だったら落第ですよ。 

 なぜだ…。

 結構、本気で落ち込む。
 そこへ、先輩が現われ、ふと私の銃(ベレッタ urika)の銃口を覗く。
 「おい、これフルチョーク付いてるぞ」
 はああぁぁぁ?! 

 ここで、笑えた方はかなりのガンマニアなんですけどね。
 はい、普通の人にはまったく意味分かりませんね。
 実は、私の散弾銃、ベレッタのurikaは、交換チョーク式の自動銃でございまして、簡単に言うと、銃の口径を変えることが出来るのです。 
 なぜ、口径を変える必要があるかと申しますと、散弾の拡散距離を調整するためです。
 拡散距離?!  
 はい、分かりやすく説明いたします。
 お庭に水まきをするときのホースを思い浮かべてみてください。
 同じ水量でも、ホースの口を細くつぶすと、ピューと遠くまで水が飛んで、遠くで水が拡散しますよね。
 あれと同じです。
 口径が広いほど、散弾は近い距離で拡散し、口径が狭いほど遠い距離で拡散します。
 (ここで、散弾をご存知でない方のために説明しますと、散弾とは、薬莢の中に無数の弾《鉄のつぶつぶ》が入っている弾のことです)
 さて、ここでいうフルチョークとは、全絞りのことであり、分かりやすく言うと「めいっぱい、口径を狭くしています」ということなのだ。
 これだと、弾は遠くまで飛ぶ。ただし、散弾の拡散距離も遠くなる(だいたい60Mから70Mくらい)ので、25Mを理想の拡散距離とするスキート競技においては、いちじるしく不利なのである。 
 大げさな言い方をすれば、一発だけのライフル弾で飛行物体を打ち抜くようなものであり、ゴルゴ13でも「それは、できねぇ」と言いかねないほど、無茶な所業なのである。
 要するに「フルチョークで、スキート競技で当てれるはずが無い」のである。

 すぐさま口径を最も広くする平筒チョークに付け替える。
 そしたら、まぁ、当たるわ、当たるわ、25発中13発的中(←それでも、クレー競技者から見れば、ものすごくレベル低いです)
 その結果…


 シングル撃ち総合2位(4人中…爆) 
 
 チョークに気付かないなんて、まだまだ勉強不足です。
 ちなみに、狩猟を専門でやっている方って、クレーの成績は散々だったりします。
 「おいおい、ハンターそんなんでいいのかよ」ってなもんですが、はっきり言ってハンティングでは、獲物に弾を命中させるより、そもそも獲物に出会うことが一番難しいのです。 
 ですから、一流のハンターほど、いかにして獲物に出会うかに主眼をおきます。

 私も銃を持ったばかりの頃は、うれしくて毎週のように射撃場に通ってました(このころは、シングルで25発中18的中とか20的中でまわってました)
 ベテランハンターよりいい点数とって、調子こいてましたが、いざ猟場に行くと獲物にまったく出会えない。
 結局、ベテランハンターにポイントを教えていただき、終いには獲物を追い出していただき、出てきたところを撃たせてもらったりしました…。
 「あぁ、やっぱりハンターってのはすごいな」 
 と、心底感嘆しました。

 さて、今回の目標であった大物猟のハンターと知り合う件ですが、成功です(笑)
 八郎岳で鹿猟をしている頭(かしら)に
 「いつでも、好きなときに来たらいい」 
 とのお言葉を頂きました。
 猟期がくるのが待ち遠しいです。(猟期は、毎年11月中旬からです)
 
  

猟銃用火薬類譲受許可申請

 本日、猟銃用火薬類譲受許可申請を行うために警察署に行って参りました。 
 「ははぁ、なるほど、猟銃用火薬類譲受許可申請ってのは、狩猟で使う弾の許可をもらうのかい?」
 なんて、思う人もいると思うが(というか、一般の人はほとんどそう考えるだろうが)じつは、そうではない。
 猟銃用火薬類譲受許可申請なんかしなくても、狩猟免許さえあれば、それが狩猟目的であれば、狩猟用の弾は購入することができる。
 猟銃用火薬類譲受許可申請ってのは、狩猟以外で弾を使うとき(まぁ、この場合、ほとんどクレー射撃などの標的射撃)に必要となるのだ。
 ここ数年、狩猟しかしていなかった私は、猟銃用火薬類譲受許可申請なんて、しばらくしていない。 
 なんで猟銃用火薬類譲受許可申請することになったかといえば、きたる10月1日に猟友会の標的射撃練習会があるからだ。
 要するに「狩猟前にみんなでクレー射撃やって一年ぶりの猟に備えようよ」ってな会なのだが、しかし、結構この会は重要なのであって、考えてみると、県内の猟友会の方がこれほど一堂に会する機会などめったにない。
 この会に出ることで、ベテランの猟師から狩猟の技術を学んだり、もしくは、一緒に猟に連れて行っていただく機会をつくったりできるのだ。
 今年は大物猟狙いの私。今回ばかりは、大物猟につれていってくださる先輩を探そうとこの練習会に参加することにしたのでした。
 そこで必要になったのが猟銃用火薬類譲受許可申請…。
 クレー射撃なんかしないから、本来必要ないんですけどね。
 でも、クレーで射撃技術磨いておけば、たしかに、狩猟でも有利です。(クレー射撃国体出場の方が、同じ猟場で、ベテラン猟師よりも数多くの鴨を撃ち落すのを目の当りにしたことがあります)
 これを機会に、少し通ってみようかな。
 ところで、この猟銃用火薬類譲受許可申請。火薬類譲受の許可だけで2400円って…、これどうよ?
 趣味っていうのは、なにかにつけ、お金がかかるものです…。

またまた見習いハンター出陣!

 ギリギリまで悩みました。
 ほんとは今年はやらないつもりでした。
 でも、昨日、行ってしまいました狩猟許可申請(笑)

 猟友会登録費+狩猟税で33000円!!(しかも、狩猟期間なんて3ケ月程度ですよ) 
 個人の趣味としては、かなりの高額納税者です。市民税の控除の対象にはならないのかしら(笑)

 金銭的にも厳しかったので、今年はしないつもりだったんですけどね。この時期になると、獲物との出会いを求めて入山したくてウズウズする自分がいます。
 やっぱり、我慢できませんでした(笑)
 
 いままで鴨撃ち専門でしたが、今年から大物猟にも挑戦したいと思っています。
 そんなわけで、興味がある方、11月下旬の狩猟期間より、乞うご期待!(このブログを、狩猟目的で読んでる方なんていないと思うけど…)

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